お墓のことを知る・考える 転ばぬ先の杖

専門家の対談

お墓にまつわるトラブルあれこれ

その2 改葬をする際は(1)
縄嶋

お墓に関して、 本家と分家の思惑の違いというのは、よくあるトラブルだと思われますが、中でも「今あるお墓を分ける」というのは、一番難しいことではないでしょうか?
親族間の問題だけではなく、いわゆる菩提寺とトラブルになってしまうことも多いようです。

市区町村によって改葬手続も異なりますが、おそらく一番の問題は、「具体的に改葬を行う者が誰なのか」という点でしょう。

その菩提寺や地元の人たちを昔からよく知っている、地元の業者に頼むのか、 あるいは、新しくお墓を建てる業者に一任してしまうのか、ということも重要です。

きわめて心情的、そして慣例的なデリケートな問題が、改葬にはつきまとうからです。
それまでまったく地元のお付き合いがない業者が、ドカドカと踏み込んできて墓を掘り起こすとなれば、誰でも心中穏やかでないのは当然のことです。

成田ご住職

結局、お寺さんとの付き合いも住職さんなど、人とのおつきあいです。

例えば地元を離れて久しく、墓所の管理料や冥加金などが滞っている。
そういう人に対しては、お寺さんも積極的に改装手続に協力しようという気になれないのは当然でしょう。

「墓所を放っておくこともできないから、いままで黙って供養を続けてきた。
それを突然思い出したようにやってきて、改葬する、お墓を持っていくといわれても納得できない」
ということになるのは当然でしょう。

もちろん、法律だけで語るのならば裁判を起こすことは簡単です。
しかし、それで人の心のしこりがほぐれるわけではありません。
墓を持ってきたはよいが、もう地元に帰っても誰も口をきいてくれないというような状況になっては、供養も何もあったものではないでしょう。

やはり、基本は普段からの人間関係なのです。
いわゆる「常識」というものがそこには必要です。
たとえ遠方であっても、日ごろから地元やお寺さんとの最低限のお付き合いだけは欠かさない。
たまには出向いていって挨拶をしていれば、たとえそれが頻繁ではなくても、そう悪く思う人はいないはずです。

対談
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